#3 デルス・ウザーラ
こんにちは。
今回鑑賞したのは
デルス・ウザーラという日露合同制作の黒澤映画の中でも自然の脅威と、そこでの友情や仲間について描かれた感動作です。
あらすじはというと、
ロシア人探検家(作者)のアルセーニエフは、当時ロシアにとって地図上の空白地帯だったシホテ・アリン地方の地図製作の命を政府から受け、探検隊を率いることとなった。先住民ゴリド(現ロシア名:ナナイ)族の猟師デルス・ウザーラが、ガイドとして彼らに同行することになる。シベリアの広大な風景を背景に、2人の交流を描く。引用:Wikipedia
というお話。
ウィキペディアによると、主人公のアルセーニエフを三船敏郎、デルス・ウザーラを志村喬に任せようとしたというので、なんとなく面影も残るなぁと思いつつ。
感想としては、ロシアの歴史もののように思うけど、黒澤映画で初めてカラー映画を観たせいか不思議な違和感があった。
でも、過酷なロケに無茶してまで挑んで撮影したのはすごいなぁと。
あんな山ん中(許されないとは思うけど)CG使えないし…
意外と戦闘シーンは少なかったかな、
あ、そうそう。驚いたのが、デルスは先住民族で、冒険の中でも、他の民族が出てくるけど、人に対して思いやりを持ったり、先住民に対して差別する発言も無くて…
黒澤映画だからそうなのか。それとも、ロシア自体に元々そういう感情がないのか。
アメリカ映画なら総うちにしそうなのに。
デルスがアルセーニエフとともに町に住むシーンも、興味深かった。
デルスは自然の中に生まれた時からいたから、身の安全や保身など知恵を絞らないとできない。
あ、仕事を退職してやることがなくなった元サラリーマンが結局また同じ会社に戻りたくなる現象とかと一緒なのかな。
その後あっけなく、しかも、虎じゃなくまさかの強盗系?に殺されちゃうところがまたなんとも居た堪らない。
そして、やっぱりどれも本物だから映像が綺麗。(決して初期と比べちゃいないが笑)
ごめんなさい、今日はここらへんで。
お休みなさい。
#2 姿三四郎と續姿三四郎
おはようございます。
GW真っ只中。お疲れ様です。
今日は前回に引き続いて黒澤映画2・3作目
姿三四郎が戦時中1943年 公開
その続きの話となる續姿三四郎は1945年 公開。
姿三四郎については、黒澤映画の第一作目となります。
あらすじというと
言葉で説明するのが難しいのでこちらで失敬します。
個人的な感想としては、
黒澤映画の王道がこの時点で出来上がってたのではないかなと思いました。
”姿三四郎”の方は、戦争中だったこともあって校閲に引っかかったところのフィルムがなくなってしまっており、今も見れないというのは非常に悲しいところではありますが、残ったところは非常に素晴らしく、柔道家として力で強いだけでなく、礼儀や作法、心身が強くないとダメだ。というのがこの映画双方に通ずる考えなのではと思いました。
それがその後の、”7人の侍””赤ひげ”につながっていくのかなと。
映像としては、
上記であげた2作品とは違い、一人一人にスポットが向いていたのが特徴だったのかなと。1カットの長回しも少なかったように思います。
”赤ひげ”の狂女と保本が初めて会って逃げ惑うシーンなんて大きく引いて1カットで撮ってて。あれはあれで1カットじゃなきゃ狂女の追い回しに対して保本の気持ちの動き方が表せないと思うかもしれませんが、あのシーンなんて3分近く?あるわけですよ。人によれば2,3カット作る方がいてもおかしくないと思うし、なんなら狂女と保本のアップだけでも大分恐怖感は出せると思うんです。
でも、ホラー映画じゃないから。
あくまでも、心理描写が大事だと思ったからあのようなワンカットになったのかなと思うわけです。
でも、この2作品は少なからずとも三四郎の表情だったり、顔つきの変化だったりがとても特徴的でこういう作品もあるんだなと勉強になりました。
あとは、周りの人間(観客等)の表情が印象的でした。柔術大会で投げ技を決めたときに一点の方向を全員が向いている、しかも皆同じ惹かれるように視るので、「そこでなにかあったのか」と思わせる違和感さ。不気味さ。
今は、一点に向かせるにしろ、個々のポーズが違ったり、スマホで撮ってたりするので同じ光景には決してならないからこそ思うのでしょうが…
忘れてはいけないのが、”姿三四郎”と”續(続)姿三四郎”共にクライマックスの敵を倒すシーン。まるで、池田屋階段落ちのように(階段じゃなくて両方とも山の斜面だけど)ものの見事に落ちて、自らの強さを魅せ占める。
かっこよすぎる。歌舞伎のようにかっこいい…
ともかく、内容の物足りなさはありましたが、これも時代背景を考え、できる範疇でおそらく作った作品かと思うので致し方ないかと・・・
以上、備忘録がてら失礼します。
#1 金と裏切り ”醜聞~スキャンダル~”
皆様、お疲れ様です。
GWにいよいよ入りまして…
私は、ちなみに10連休です。
まぁそんなことはいいとして
GWに向け、映画を20本ほど借りました。
全てクロサワ映画。
ホントは、全部借りる予定だったんだけど、いったところが
”赤ひげ””七人の侍””生きる”等代表作が何一つとしてないところで…
残念でした…
特に"七人の侍"は一度借りたあと一度もタイミングが合わず、かりられなかったから
今度こそはと思っていただけに残念。
GW第一作目は、
”醜聞~スキャンダル~”
話はというと、三船敏郎演じる画家が山に絵を書きにオートバイで行ったとき、休暇で歩いて来た女優と知り合う。歩いて移動するのも大変だろうからと三船敏郎がオートバイで宿まで一緒に行き、風呂上りで女優の部屋にお邪魔し、仲睦まじくお話しているところを偶然週刊誌に撮られ、恋愛模様にもならなかったのに、デタラメなことを書かれた。そのことに憤慨した三船敏郎は、発行元週刊誌を相手取り裁判を起こす。しかし、味方についた弁護士が実は賄賂を週刊誌側から受け取っており・・・
という内容。
感想としては、どうしてもテレ朝サスペンスを通年見ている私からすると
物足りない内容。
特に、”赤ひげ””七人の侍””生きる”は細かい内容をしっかりと書くので
そういった観点からすると、もう少し根本を根強く書いても面白かったのではと。
でも、まだ戦争終了五年だとは感じられない節々が多々あり、年数を調べて驚きでした。(EVのシーンとか、オートバイに乗っているシーン、クリスマスツリーを持っていくシーン。)
あと、裁判のシーンは今では考えられないような光景で、海外のニュースを見ているような感じでした。あんなにマスコミがヤレ自由にマイクを突き出したり写真撮ったりカメラ構えたり自由だな。。。
広告が沢山出ている(ポスターしかり、サンドイッチマンしかり。)
最初は凄く綺麗に街中張り巡らせているけど、最後は全てボロボロ。
内容も偽証だとわかり、ボロボロになっているところが写っている。
ウィキペディアみたら
過剰なジャーナリズムによる問題を描いた社会派ドラマ。無責任なマスコミの言論の暴力を不愉快に思っていた黒澤が、電車の雑誌広告のセンセーショナルな見出しをヒントに製作した[1]。 written by wikipedia
となっていたから、納得。
今も昔もメディアというものは変わらないんだなと改めて実感しました。
今日はここいらで寝よう。
明日は予定があるので、見れたら見ます。